2024年3月16日土曜日

2024.03.16 土曜観察会

 晴れ 参加者19名


4月中旬の気温でとても暖かでした。なかなかカモが見られていない池で、オカヨシガモが3羽、オオバンが1羽、カイツブリが1羽見ることができました。


自然農田んぼ塾の水田ではアカガエルの卵が孵って沢山のオタマジャクシが泳いでいました。


道端にアオイスミレの花やヘビイチゴの黄色い花が咲き始め、木々の新芽が出始めていました。


気温が高くなったので蝶やアブなどの虫が活発になってきました。桜の開花ももうすぐです。

【観察した野鳥】
オカヨシガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、オオバン、コサギ、トビ、ハイタカ、ノスリ、コゲラ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、アオジ 31種+コジュケイ

2024年3月9日土曜日

2024.03.09 土曜観察会

 晴れ  参加者2名 

ニオイタチツボスミレ

 強風でしたが梅の花に蜜を求めメジロが来ていたり、田んぼではアカガエルのオタマジャクシがいたり、野にはニオイタチツボスミレが複数見られ、すっかり春の様相になってきました。

 風が強かったためか観察できた野鳥の種類は少なかったです。猛禽類は皆無で、カイツブリも確認できませんでした。昆虫では、コガタルリハムシが交尾をする姿が多数と風の当たらない陽だまりに、モンキチョウが観察できました。

エナガ

アカゲラ

モンキチョウ
【観察した野鳥】
スズメ、ムクドリ、メジロ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ウグイス、ダイサギ、ダイダイサギ、アオサギ、シジュウカラ、コゲラ、エナガ、アカゲラ、アオジ、シロハラ 16種

投稿 Kuro(きたきつね代理投稿)

2024年3月4日月曜日

2024.2.4 月例観察会「縄文時代の宍塚」

 月例観察会「縄文時代の宍塚」2024.2.4

参加者:子ども17人 大人22人       

講師:上高津貝塚ふるさと歴史広場 学芸員 田邊えりさん


立春とは言え今にも雪が降りそうな朝、しかし天気は持ち直し楽しい観察会となりました。

宍塚には縄文時代の遺跡があり、上高津貝塚は国指定史跡となっています。

宍塚になぜ縄文人が住むことができたのか、それには地形が大きく関係しているのです。

霞ケ浦に注ぐ桜川、桜川低地と台地、台地の中の谷津と特徴的な地形を形成している事が背景にあります。

田邊先生の案内でその一つ一つをたどり1万年前の縄文時代にタイムスリップです。


六兵衛坂の一番高い台地から遥か桜川方面を眺めてみました。

桜川が流れる低地は約7千年前をピークとする温暖化に伴い海の入り江になっていたのです。

縄文人はその入江で魚や貝類を採取することで食料を得たのです。


次は大池まで歩き土手に立ちました。

満々とたたえられた池の周辺のこんもりとした山々の上に古墳群があるとの事。

ぐるりと見渡すとそう高くもない里山から何故このような水が湧き出てくるのかとても不思議です。

池の遥か南を指して、向こうには五斗蒔谷津がありその高台で縄文人が暮らしていた栗崎遺跡があるという。

どんな所なのか、勢至久保谷津沿いを登り、鎌倉街道を通って栗崎遺跡へと登って行きました。

標高約25mのこの台地の上は、主に縄文中期の約5千から4千年前ごろを中心とする遺跡です。

とても見晴らしがよく、台地から低地の五斗蒔谷津を眺めました。

この谷津は1960年代まで田んぼ作りが続けられていましたが、今は放棄され雑草が生えて乾燥状態です。

しかし、今でも湧き水が所々確認でき、ここからの水が大池に流れていることが分かりました。

縄文人は貴重な生活の水をここから運んでいたのではないかとの事です。


次は、縄文人が住んで生活をしていたという証を確認しました。

山道にはモグラ塚がありそこから土器が出てくるとの事です。

皆一生懸命モグラ塚を見ては赤土色をした小さな土器を拾いました。

平たいのや厚みのあるもの、縄模様があるもの、火でこげたのか黒くなっているもの、土器の見方を教わりました。

それは何に使ったのか、鍋なのか食器なのか、土器の一部分を見ながら縄文人の生活を想像し、ここで縄文人が暮らしていたことを実感することができました。


次は縄文時代後晩期約4000年前の上高津貝塚遺跡広場に移動です。

見晴らしがよく高台のこんなにも素晴らしい環境で暮らした縄文人がどんな暮らしをしていたのか復元された場所です。

衣服の材料のカラムシという植物、3~4人が住んでいたという夏は涼しく冬は暖かい竪穴住居跡、住居の直ぐ側の墓場、展望台もあり桜川低地方面を眺めると、今は樹木が成長して見えないが、今より大きく海が広がっていたことが看板に描かれている。

展望台の下は捨てられた貝が1.5m厚さに積もり、その多くが汽水に棲むヤマトシジミで、全体の95%を占めている。

その他、大きな炉、作業小屋である掘立柱建物があり、共同作業をした集落としての生活跡が復元されている。

土の中に埋もれている貝塚が実際どうなっているのか展示室へ移動、分厚い堆積層には貝だけでなく魚の骨や動物の骨、土器片なども見られた。

展示室の堆積層は約400~500年のも年月がかかってできたとのことです。


最後は資料館の体験活動室で宍塚から出てきた縄文土器の観察とまとめです。

美しい形、細やかな縄模様の縄文土器や土器片を手に取り、縄文人の美的感覚、繊細な技術を堪能しました。


最後に子どもたちの質問は、「寿命はどの位?」「どこで寝ていた、その時の布団や着物は?」「風呂はどうしていた?」「言葉はあった?」など、縄文人の生活を想像して沢山の質問が出ました。

縄文人が宍塚に住んでいたという証、生活の跡から色々想像して楽しい観察会となりました。


ご丁寧なご指導を有難うございました。

文・写真:Tanoue










2024.1.7 月例観察会「冬の野鳥」

 月例観察会「冬の野鳥」2024.1.7(晴れ)

参加者:子ども16人 大人23人       

講師:日本野鳥の会茨城県 内田初江さん


見上げる空は青く澄み野鳥観察には絶好の日和です。今

日の講師は県内の各地はもちろん宍塚の里山で野鳥観察を続けておられる内田初江先生です。

開会の後、双眼鏡の扱い方の指導と、野鳥の大きさを推測するモノサシドリについての説明がありました。

カラス(約60㎝)、キジバト(32㎝)、ヒヨドリ(28㎝)、スズメ(約15㎝)の4種を基準にして見つけた野鳥の大きさを推測できます。

その時、参加者の一人が向こうに「フクロウ」がいると遠方の畑の落葉樹の大木を指さして教えてくれました。

枝の中でじっとこちらを向いて様子を伺っている大型の鳥に視線が向かいました。

先生の望遠鏡確認したところ、腹部が白く「ノスリ」との事です。野原でお腹をするように飛ぶのでノスリと名付けられた。

暫くすると、大きな翼を広げ飛び立ちどこかに消えて行きましたが、私たちの頭上に舞いもどり、旋回しながら美しい姿を見せてくれました。

そこに、タゲリとカラスが通過し、カラスとノスリの争いの様子も見られました。

ノスリはそこから抜け出て上昇気流にのって悠然と舞うように飛翔しながら高く飛んでいきました。

白い体、扇状の尾、白い大きな翼は光を通し輝いて見えました。

正月早々、大型の野鳥、ノスリを間近で堪能できたことはとてもラッキーでした。

次は田んぼの野鳥観察に向かいました。

しかし、レンコン採取の機械の音で残念ながら鳥の姿は見当たりませんでした。

方向転換して六兵衛坂を登って里山に向かいました。

途中、コナラの木の下でじっと目を凝らしていると、枝から枝へと忙しく飛ぶ小さな鳥はメジロです。

今度は耳を澄まして鳥の鳴き声を聴こうと目を閉じて待ちました、「ピィィー」と、ヒヨドリの鳴き声です。

坂道を上がると雑木林の中で「ジジジー」と鳴くコゲラの姿もありました。大池の手前でスズメくらいのヤマガラも見つけました。


そしていよいよ大池です。

この季節、大池の見どころは何と言ってもカモの大群です。

シベリア地方から越冬の為に毎年、約10種、約1000羽ものカモたちでにぎわっているのですが、どうしたことか今年はその姿が見られません。

大池にとって初めての大きな異変です。これからカモたちが来ることを願って観察を続けました。

静まり返った池の奥には白いサギが2羽、岸辺でエサを探していました。

目の下のアイライン(口角)が目より長いのがダイサギ、嘴は黄色く、足は黒が特徴です。

コサギやチュウサギとの違いも教えて頂きました。

大池の土手には会が保存の様々な野鳥の剥製を展示しました。

ついさっき大空を舞っていたノスリの剥製もあります。手に取って羽の色や感触、嘴、足の形、眼などを観察してネズミやモグラを食べる鋭い爪や尖った嘴の特徴を確認しました。

丸い体形のフクロウも並んでいてお腹の羽はノスリが白いこと、その違いが良く分かりました。次は小川沿いを歩き、コゲラの巣穴(直径5㎝程)を観察、梅の木の蕾も膨らみ始めた梅林では「モズのはやにえ」を探しました。

一つ見本を示すと子どもたちは鋭い目であそこにもここにもと予想外にたくさん発見しました。よく見るとバッタ類が小枝で乾燥状態です。

モズはエサの少ない冬場に備え里山の生き物を木に刺して備蓄しておりすごい能力です。

最後に先生から、一歩外に出ると、色々な野鳥がいて、それぞれの鳥たちに特徴があり、行動や生活が多様であることに気付かされる。今日のようなノスリの姿を見ることはとてもまれとのお話がありました。

最後は子どもたちからの質問です。

「大池に鳥がいない原因は?」「一番大きな鳥は?」「一番小さな鳥は?」等、質問に丁寧に答えて頂きました。


青く澄み切った大空、葉をすっかり落とした雑木林、枝先では木の芽や花の芽が早くも春の準備、そのような移ろいの中で目を凝らし、耳を澄ませての楽しい時間を有難うございました。 


文・写真:Tanoue

2023.12.10 月例観察会「樹木」

月例観察会「樹木」2023.12.10(晴れ)

参加者:子ども16人 大人21人       

講師:筑波大学生命環境系 教授 上條隆志さん

12月と言うのに里山の木々はまだ秋の名残り、晩秋の谷津田は美しい景色です。

森林学がご専門の上條隆志先生には、里山の木々がこれから迎える冬や春に備えてどのような準備をしているのかをテーマにレクチャーして頂きました。

この実はネズミ色で形がネズミの糞の形に似ているので「ネズミモチ」という。

一粒ずつ手のひらに乗せていただき色と形を観察しました。

中国からの移入種のため「トウネズミモチ」という。

見上げると大木の枝先いっぱいに豪快に実を付けた姿は圧巻です。


次は、常緑針葉樹のスギの実、来年春先に花粉を飛ばす準備はこれからで、沢山の雄花の実の膨らみ、まだ小さな小さな雌花、そして今年春の実を付けた丸い球果、その天辺から葉が伸びている。

杉の詳しい生態のお話に興味津々となりました。

その先には葉をすっかり落とした落葉樹のウワミズザクラ、小枝では来春伸びる木の芽が顔を出している。

葉も落とすが、実が付かない小さな枝も落とす珍しい木、枝を手元に引いて少し触ると「ポキン」と飛んで落ちた。

次はコナラの芽の観察、枝先で4枚の紅葉した葉がまだ落ちないでついておりその基部では来春延びる4個の木の芽が顔を出している。

木々はすっかり冬越しと来春の準備をしていました。

冬越しの観察の次は、里山の木の実や葉を「色」で分けてみようです。

見つけた木の実、葉の色と同じ色のシールを台紙に貼っていきます。

先生が準備してくださった丸いシールが子どもたちに手渡され、子どもたちはそれを持って木の実探しです。

小川沿いの木の実を見つけては楽しそうにシールを貼りました。

ヤブコウジ「赤」、マンリョウ「赤」、ヤブラン「黒」「紺」、アオキ「緑」「オレンジ」、ノブドウ「青」「水色」、カラスウリ「オレンジ」、ムラサキシキブ「紫」、ジャノヒゲ「青」、カラタチ「黄」、ガマズミ「赤」と、色とりどり沢山の実を見つけては盛り上がりました。

迎える寒い冬に向かって木々たちは何と美しい色で里山を飾ってくれているのでしょう。

大池に近づき、今度はコナラやクヌギの木の下でドングリ探しです。

きれいな形、穴が開いたもの、形が崩れたもの、色々集めました。皆で集めたドングリはとてもたくさんになりました。

その中から綺麗な1個を取り出し、割ります。

子葉で詰まった栄養たっぷりのドングリは生き物たちの貴重なエサなのです。

また、穴の空いたドングリは何故穴が開いているのだろう?

大きい穴もあるし、消えそうな小さな穴も見える、これはシギゾウムシが産卵のために開けた穴と幼虫が育って出た穴、ではシギゾウムシがまだいるかも知れない。

やや古いドングリを割ると白い幼虫が見えました。これから外に出て土の中に移動するシギゾウムシの幼虫です。

たかがドングリされどドングリ、驚くことばかりです。

大池のカモたちを見ながら土手を通って次はゲンベイヤマへと歩きました。

ここは紅葉がとても美しい場所です。

明るく開けたゲンベイヤマは夏には大きなヤマユリがあちこちで見られました。

今、ヤマユリは茎の先に茶色の実が乾燥して口を開いています。

先生は長い箸を使ってその中から種を1つそっと取り出しました。

5㎜ほどの小さな種が重なり合って入っています。

ヤマユリの種は、風の力で種が飛ばされるので、その時を待っているのです。

また箸を使って元の実に戻してやりました。優しい心遣いに子どもたちも心を打たれたことでしょう。

さて、里山の木の実と葉は何色が多かったでしょうか?

先生がシールで一杯になった紙のボードを高く持ち上げると、里山の木の実の色は「赤」が一番と分かり、歓声が上がりました。

その後は子どもたちからの質問タイムです。

竹は木なんですか?根の出たドングリは何年で大きくなりますか?などに答えて頂きました。

先生は今回の観察会で樹木にも動きがある、そんな姿を観察して同じ命として見て欲しいとメッセージを頂きました。

分かりやすい解説と手に取っての数々の体験に先生の気持ちが充分伝わりました。

お忙しい中、子どもたちが心躍る楽しい時間を有難うございました。感謝申し上げます。

文・写真:Tanoue

2024年3月2日土曜日

2024.03.02 土曜観察会

晴れ 参加者6名

 1転、寒くなり、鳥も虫も少な目でしたが、野草たちは、春の訪れを示していました。

 ヒメオドリコソウやホトケノザ。

  
 蕾が大きくなって来たシュンランは、一つ開いているのを見つけました。タチツボスミレも、早や花をつけていました。
  
ウグイスカグラやゲンゲ(レンゲ)も、見かけました。
  

 コナラの幹に産みつけられていたクヌギカメムシの卵塊は、孵化していました。ゼリー状の物質に包まれていたのですが、3齢幼虫くらいになるまで、これを食べて成長していくのだそうです。(写真は、Sa-kさん)
 この卵塊を見つけたのは、昨年の12/02の土曜観察会。その様子は、以下を参照。

 このほか、エノキの幹を登りだしたアカボシゴマダラの幼虫(Sa-kさんの写真)。スイバの葉に集まっていたコガタルリハムシ。
  

 大池のカモは、今日もゼロでしたが、カイツブリが1羽、ダイサギが2羽入っていました。
By yamasanae

【観察した野鳥】きたきつねさんデータ
カイツブリ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、オオタカ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ 20種+コジュケイ
珍しく、木立の中にツグミ

【チョウ】ゴマダラチョウ・幼虫、アカボシゴマダラ・幼虫

【その他昆虫】クヌギカメムシ・孵化した幼虫、不明なガの幼虫(腹足4対だった)、コガタルリハムシ


【野草】シュンラン、ゲンゲ、タチツボスミレ、ナズナ、タネツケバナ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ノボロギク、ノゲシ、セイヨウタンポポ、ウグイスカグラ 12種

2024年2月24日土曜日

2024.02.24 土曜観察会

 快晴 参加者4名

梅の花は満開で良い香りがしていて、メジロが花の蜜を吸いにきていました。

遠くに見える筑波山と連なる山は雪で白くなっていました。

カヤネズミが見られるアシ原が更新のために刈払われていて、春には新しいアシが育ってくるでしょう。

ウグイスが「ホホホケ」とか「ケケキョ」とさえずりの練習中で、頑張っていたいましたが、まだ練習が必要なようです。

相変わらず池にはカモが一羽も見られませんでした。北の地域で雪が少ないので、南下する必要がないのかもしれません。

日向の道路の縁に気の早いタチツボスミレが一輪咲いていました。

氷の張った水たまりにアカガエルの卵がたくさん産み付けられていました。雪が降る前に産卵されたのでしょう。

ウグイスカグラの花が咲いていました。

【観察した野鳥】
キジバト、アオサギ、ダイサギ、コサギ、トビ、オオタカ、コゲラ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、カシラダカ、アオジ 25種+コジュケイ、ガビチョウ